電子書籍はここ最近で急速に伸びてきている文化の一つだといえます。
読みやすさの問題はまだ残っていますが、タブレットやスマホひとつで不特定多数の本を閲覧できるというのはひとつの大きな魅力です。
また個人による出版も非常に簡単で、印税ドリームを夢見て副業として始める方も増えてきました。
そんな誰でも出版できる電子書籍ですが、1番収入を得られやすい「文字数」は一体何文字ほどになるのでしょうか。
「電子書籍に何を求めているのか?」という読者側の視点に立って、しっかりと考察していきます。
紙媒体と電子書籍の文字数の違い
一般的に紙媒体の新書の文字数は10万文字~12万文字と言われています。
それに対し電子書籍の本は、そこまでの文字数が盛り込まれているものはほぼないといってよいでしょう。
おそらく電子書籍で紙媒体の半分の6万文字の本があったとしたら、電子書籍の中ではかなりボリュームがある部類になるといえます。
また、電子書籍を出版するにあたり、必要な文字数というものは基本的に定められていません。
審査にさえ通ってしまえば「100文字のみで構成された本」であったとしても、「12万文字で綴られたた本」であったとしても、同じ1冊の本として出版が可能なのです。
読者視点による紙媒体のメリット・デメリット

やっぱり本といえば紙だよね!
紙媒体の本は昔から存在しており、それだけで非常に安心感のある商品です。
本の中に書かれている内容は、脳にインプットされやすく記憶として定着しやすいとも言われています。
気軽に持ち運べるものではないので、読んでいるときになるべく記憶するよう脳が無意識に働くのでしょう。
また長編の文庫小説なんかは見た目から分厚く、読み終えた後は大きな達成感を感じることができます。
更に、自費出版を除けば、基本的に紙媒体の本の出版には編集者や出版社がバックに付き、何度も文章にチェックが入るため、内容の信頼性が高いのも事実です。
ただし一方「保管するのに嵩張る」とか「持ち運びに不便」などといったデメリットはどうしても出てきます。
また購入するためにはどうしても「本屋に行く手間」や「ネット購入でも配送まで待たないといけない」などの「読みたい→読む」の過程にどうしてもタイムラグが起こるという欠点もあります。
ただ読者の中では「本はやっぱり紙でなくちゃ読んだ気がしない!」という根強い人気もまだまだ多く残っているのも事実です。
読者視点による電子書籍のメリット・デメリット

通勤電車のなかでは、いつもスマホで読書だよ!
電子書籍の一番のメリットは「携帯しやすい」ということでしょう。
1台のタブレットを持参しているだけで、実は100冊以上の本を持ち歩いているのと同じということですからね。
あとはネットで即手に入るので、先ほどの紙媒体であげた「読みたい→読む」の過程にタイムラグは起こりません。
またAmazonのKindleのように「読み放題のプラン」がある関係で、今その人気は右肩上がりに伸びてきています。
特に現在流行している新型コロナウィルスの影響で自宅に長期間いることを余儀なくされ、学生から社会人までスマホで読み放題の漫画を閲覧する人が爆発的に増えました。
こうしたサービスはまさに電子書籍ならではであり、紙媒体には決して真似のできない部分になります。
しかし「サラッと読めてしまう」「いつでも読める」という安心感から、人によっては本の内容が記憶に定着することが難しいようです。
また画面をジッと見つめる必要があるため「目がつかれやすい」というデメリットもあります。
後は、端末の充電が切れたら読めなくなってしまうなんてことも欠点としてあげられますね。
読者が電子書籍に求めること
以上を踏まえた上で、読者は電子書籍に何を求めているのか考察していきましょう。
例えば、紙媒体は学校で習う教科書のようなものです。
好きなように書き込んだりマーカーを引いたりして、記憶に定着をさせようとさせます。
電子書籍にもこれと似たような機能が付いてはいますが、これは所詮真似事です。
読者の中では「いつでも見たいときに見れる」という安心感から、マーカーで引いた部分をしっかりと覚えようとはしません。次に見たときの目印にマーカーを引いているだけなのです。
つまり電子書籍は、読者にとって「調べ物をするときに使う辞典のような役割にすぎない」とも言えるのです。
また電子書籍は紙媒体に比べて「目が疲れやすい」ことから「長時間使用するには適していない」ともいえます。
そして読み放題プランもあるので、気になったものを定額でたくさん読むことが出来るわけです。
これがどういうことかというと、1冊ごとに本屋でお金を出して購入しないと読めない紙媒体に比べ、本を読むという行動のハードルがグッと下がっているということがいえます。
つまり読者は次の3点を電子書籍に求めているといえます。
【読者が電子書籍に求めること】
- 端末を携帯しておいて、調べ物として活用したい
- 短時間でサラッと読みたい
- 気になった本をたくさん流し見したい
本の書籍とは違って「じっくりと読もう!」という意識は到底低いということです
サッと読んで「お!これいいな!」と感じたら実際に購入して、自分のストックにしておくというレベルなのです。
ここまで分かれば、読者の求める本のボリュームがどの程度が分かってきませんか?
読者が求める電子書籍のボリューム(文字数)
ここまで読んでいただいたので、もう何となく予想できると思いますが、読者は電子書籍に対して多くのボリュームは求めていないのが現実です。
むしろ全体のボリュームがいくら大きくても、前置きが長くなかなか本題へ入ってくれない本に対しては、途中で読むのを辞めてしまうことも多々あるともいえます。
それならば、20分くらいでサクッと1冊丸まる読めて、その本から美味しい知識を1つ抽出できたほうが読者の満足度は遥かに高いといえます。
そして日本人が1分間に読むことが出来る文字数は、一般的に500文字程度と言われています。
つまり20分で読める量とは、「20分×500文字」で【10,000文字】を指すわけです。
この【10,000】という文字の中に、しっかりと著者の伝えたいこと、読者の知りたいことを上手に盛り込むことが出来れば、まずは「読み放題」で読まれそして更に「購入」までしてもらえる最適な流れを作れるといえます。
ただし10,000文字を切ると場合によっては内容が薄くなりすぎてしまい、悪い評価を受けやすくなりますのでこの「10,000文字が最低ライン」と考えるとよいでしょう。
とはいえ出版する側からすると、なるべく少ない冊数で少しでも多くの収入を得たいというのが本音です。
Kindleの読み放題では読まれたページ数で報酬が変わってくるので、1冊あたりのページ数をなるべく稼ごうとするのが普通の考えです。
しかしあくまで本を読んでくれるのは読者なので、そこは読者側の立場に立って考えるのが筋といえます。
あなたがもし今から40,000文字の書籍を出版しようと考えているのであれば、その内容を4分割して10,000文字の書籍を4冊出した方がよい結果を得られる可能性が高いといえます。
ただし出版後の宣伝も4冊分しなければならないとなると少し大変ですがね。笑
【電子書籍に最適な文字数】
10,000文字(20分程度でサクッと読める量)
ちなみにこうしたブログも大体「1記事2,000文字」が目安と言われています。
5分くらいでザッと読める量と考えれば、その数字もやはり納得ですよね!
まとめ
あくまで出版する側ではなく読者側の視点で電子書籍のあり方を考えてみましたが、いかがでしたでしょうか。
文章を書くのが得意な方であれば、10,000文字なんて比較的サクッと書いてしまうと思います。
ちなみにこの記事でだいたい3,000文字ですから、この後3倍ちょっとの文章で1冊の本が完結してしまう、というわけです。
逆にこの少ない量に、起承転結をつけて盛り込む技術の方が難しいかもしれませんね。笑
「短すぎるかな?」と感じるかもしれませんが、まずはこの位の手軽さで電子書籍を出版してみることをおすすめします!
コメント